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TOPICSトピックス

2023.10.16
プレスリリース

実用的な熱電材料の単結晶化に成功~毒性元素を使わない熱電変換の実現に向けて大きく前進~

北海道大学電子科学研究所の太田裕道教授、東海国立大学機構名古屋大学大学院理学研究科の寺崎一郎教授、北海道大学大学院情報科学院博士後期課程のカンギョンワン氏らの研究グループは、釜山大学校のジンヒョンジン教授らとの共同研究により、高温・空気中で安定な高性能熱電材料Ba1/3CoO2の単結晶化に成功しました。

熱電変換は、工場や自動車から排出される高温の廃熱を再資源化する技術として注目されています。酸化物熱電材料は、PbTeなどの金属カルコゲン化物熱電材料と比較して、熱的・化学的に安定で、毒性が低いことから、高温・空気中で使用可能な熱電材料として期待されています。2022年、研究グループは、Ba1/3CoO2薄膜が空気中・600℃においても安定であり、数ある酸化物熱電材料の中で最も高い熱電変換性能指数ZT ~0.55、空気中・600℃)を示すことを発見しました。

本研究では、Ba1/3CoO2の実用化に向けた課題の一つである単結晶化を実現するため、サファイア基板上に作製したBa1/3CoO2単結晶膜を基板から剥離し、その熱電特性を計測しました。その結果、Ba1/3CoO2単結晶膜は剥離後においても剥離前と変わらず高い熱電性能を維持することが明らかになりました。高性能熱電材料Ba1/3CoO2の実用化に向けて大きく前進したと言えます。

<ポイント>

●高温・空気中で安定な高性能熱電材料Ba1/3CoO2の単結晶化に成功。
●サファイア基板上に作製したBa1/3CoO2単結晶膜を剥離。
●剥離後の自立Ba1/3CoO2単結晶膜は高い熱電特性を維持。

詳しくは下記URLをご覧ください
https://www.hokudai.ac.jp/news/2023/10/post-1335.html
https://www.nagoya-u.ac.jp/researchinfo/result/2023/10/post-576.html